すずめ、魂の叫び!!

あなたに決めた!

パートを退職したひばりだったが、午前中に通っていたところから
「都合の良い時だけ、無理のない範囲で出勤してくれたらいいから」
と言われ、週に2日ほどパート勤務を続けていた。
カードの支払いが心配で、少しでも稼ぎたいとう気持ちが最優先になり、
お言葉に甘えて出勤をしていたらしい。

2人目の弁護士との面談

すずめは、法テラスの予約をとってひばりと一緒に出向いた。
「無料」でご相談できる本当に貴重なシステムだと思う。
担当してくださったのは、かなり年配の「おじいちゃん先生」といった風の
気のいい弁護士先生だった。

「日本の法律は、慰謝料がたくさん取れるという文化が無いんだよね」
「だからこのケースでも500万とかの慰謝料にはならないんだよね」
「まあ、100万とかってこともないけどね…」
最後に「いやぁ~酷いね…命が削られる前に早く避難しましょう」と仰って、
いくつか貴重なアドバイスを授けて下さった。

この先の人生をどうするのか、今すぐ決めて!!

法テラスでの相談の2日後、ひばりの旧知の方から、
繋ぎに繋いでもらって、心強い弁護士の方のご紹介をいただけた。
翌日、ひばりの近所にある(と言っても田舎の事なのでかなり遠いのだが)
小洒落たドトールで落ち合った。

紹介された弁護士の方の自己紹介などを拝見して、
すずめは「この方だな!」という直感というより確信を持っていた。
「今 戦えない人は、これからも戦えません!」というような
心強いメッセージが紹介されていた


早速、紹介された弁護士事務所に連絡をしたひばりであったが、
なんと、「翌日ならOKです」という提案に、出勤の約束をしたという理由で
「また、かけ直します」と言って電話を切ってしまったのである。

電話で話すひばりの横で、「明日の予約をとれ!!」「明日!!明日!!」
と口をはさんでいたすずめを無視して、ひばりは電話を切ってしまった。
すずめは、プチン!!と何かが切れた。そう、キレた。

「今すぐかけ直して予約をとれ!!でけんのやったら、
 私は今すぐ手を引く!!」
「今まで渡したお金を今すぐ返してくれ!!」

さっさと帰り支度をはじめ、さらにひばりを追い込んだ。
「どうするのか、今すぐ決めろ!!はよ電話しい!!今すぐや!!
 はよせなもぅ帰るで!!」
「自分の人生、どないしたいんか今すぐ決めろ!!」

コートを着て手袋を付けたところで、ひばりは予約をとり直した。
少し、というかかなり強引であったが すずめは全く後悔していない。
今判断できないヤツは、いつまでも決められないのだ。
そして いつか、という希望の日はやって来ない。だって、自分で決められないんだもの。


田舎の小洒落たドトールに響く、すずめの怒声。
2人で足すと100歳オーバーの妙齢?の女が2人で修羅場ってる様子は、
本当にシュールだったと思う…ご迷惑をおかけしてすみません。
ご迷惑はかけたが、後悔はしていない。
ひばりの人生がかかってたので、どうかお許しを…

翌日の15時、パートを早く切り上げたひばりと、東京某所で再度落ち合った。


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